レゾリュート・ベイのインズ・ノース・ホテルに宿泊しているが、近くのウェザー・ステーションで働いているウェインさんがよくやってきて、地球温暖化の話をしてゆく。
以前の寒い頃と違い、最近は年々太陽の形状が丸みを帯びてきているという。コンピュータでその様子を見せてくれた。
テレスコープ・カメラで撮影したものだが、見た目ではその違いがよく分からないが、数値上では確かに変化が現れている。
寒い大気中での太陽は、つぶれた形状(squash)、温かいところでは、丸み(round)を帯でくる。
南国の島の海に沈んで行くときの太陽は、大きいが、北極地方では小さい太陽に見える。
だが、春になり、太陽が地平線上に昇り、高さを増してくると、南から温かな大気が高緯度地方へ流入し、大地近くの大気は冷たく、上空は暖かい大気と混じりあうことになる。
冷たい空気と暖かな空気がぶつかり、太陽の形状は様々な棒のような形になり、しかも二重、三重、四重と幾十にも重なり、どう見ても、太陽の形には見えなくなってしまう。
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Japanese Rooftop Sunset
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Photo: Wayne Davidson
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太陽に赤く色が付いたときをRed Flash、青いときは、Blue Flash、緑はGreen Flashと呼ぶらしい。
それは、私もGreen Flashを20年ほど前に、カナダ北極圏を一人旅して見たことがあるが、とてもとても美しく、煌煌しく、感動的な光景であった。
これは、極地方の寒さがなせる自然の技なのである。
それが年々、地球温暖化とともに、大気が冷えず、このような美しい太陽を見られなくなるというのは、本当に残念なことである。
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4 Line Sunset
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Photo: Wayne Davidson
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美しい地球の自然を守り続けてゆくことが、私たち人間に与えられた使命ではないだろうか。
これら太陽の写真を見たい方は、www.EH2r.comをご覧ください。
大場満郎
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