帰国のご報告

地球縦回り一周の旅の第2弾・カナダ北極圏の旅から4月20日無事に帰国いたしました。 今回のカナダ北極圏の旅では、全ルートを踏破することはできませんでしたが、旅の目的である、 自然環境や地球温暖化現象、そして民族等、様々なテーマで隊員が見た事や感じた事を伝えることができました。 具体的には、一週間に一度の割合でパイロット校の児童生徒さんたちと衛星携帯電話のイリジウムを使って質疑応答をいたしました。 パイロット校は日本をはじめ、ロシア、ノルウェー、カナダの国からも幅広く参加して頂き、環境問題の意識を高めることができたと思います。 特に、カナダのカルガリーにあるキング・ジョージ・スクールの生徒さんたちからは、とてもたくさんの質問があり、環境教育の関心の高さを伺い知ることができました。 日本のパイロット校は春休みが重なり、電話での会話は多くできませんでしたが、今後も電話や実際に学校を訪問し直接子どもたちと顔を合わせてお話をすることにしております。

ステパン・グヴォズデヴ隊員(ロシア)は自慢のカメラの腕前で、迫力ある写真を撮り、 それを東京事務局の岩田晃尚がホームページに公開し、内容ある面白い情報として多くの方々に見て頂きました。 また、ホヴァード・ホーガン隊員(ノルウェー)が極寒の中撮影したビデオもあり、今後、これらの素材を編集し、様々な場面で公開したり、 テレビ等のメディアを通し、多くの方々に見て頂き、学習に役立てて頂きたければと考えております。

遠征隊は多くの困難のため、本来のルートを完全に踏破できませんでした。 北緯83°という高緯度地方の3月の季節は、−50℃近くも気温が低下し、ソリの滑りが極端に悪く、 かつ深雪でかなり苦戦を強いられました。また、エルズミア島の山々も険しく、氷河にも阻まれ、 重いソリを引いての前進が困難を極め、山越えを断念することになりました。

我々は、チャーター便を飛ばし、ユーレカという燃料・食料をデポしておいた地点に飛び、再出発の準備を行いました。 そして、新たな気持ちで出発しましたが、ステパン隊員の体調不良で緊急にフライトを要請し、レゾリュート・ベイに全員で戻る結果となりました。 医師の診断の結果、ステパン隊員の病状はたいしたことがなく、安心した次第です。 振り返ると、出発地点のワード・ハント島からレゾリュート・ベイまでの1700kmのルート上で歩いたのは315km、残りの1385kmは航路による移動となってしまいました。 これでは、旅本来の計画から大きくずれてしまう形となってしまい、十分な現地の情報を発信することができなくなってしまいました。 厳しい自然環境に阻まれた事、そして隊員の体調不良で2度もフライトを要請した事もあり、資金的にも厳しい状況となってしまいました。 そこで、今回の旅は、一旦レゾリュート・ベイで終了し、次回に持ち越す事が得策だと考えたわけです。

20年前、私が一人旅でカナダ北極圏を旅した時は、寒さも厳しく、 連日のようにブリザードが吹き荒れておりました。 それが今年は、ほとんどブリザードがなく、穏やかな小春日和といった日々の連続であり、 地球温暖化が確実に進んでいることを実感した次第です。 風が吹かないという事は、スキーセールでの移動を考え、準備していた我々には大きな誤算であり、 移動距離を伸ばせない結果となりました。

今回の経験を次の旅に活かしてゆくつもりですし、カナダ北極圏の旅も地球縦回り一周の旅のルートとして、 いずれ、一本の線でつなぐ形で完成させたいと考えております。 皆様の心暖まるご指導・ご支援に深く感謝を申し上げます。 今後とも、地球縦回り一周の旅にお力添え下さるよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。 ありがとうございました。

地球縦回り事務局 代表 大場満郎