2004年4月25日

タシーラク散歩

佐紀子さんと、佐紀子さんの二人の娘さん、美雪(5才)と春美(3才)と散歩に出かけた。 佐紀子さんは、子供たちとも、ご主人のパニッパクとも、グリーンランド語で会話をしている。 佐紀子さんのグリーンランド語は、子供たちが生まれてから急に上達したらしい。 確かに二人は、どんどんグリーンランド語で話しかけてくるから、覚えざるを得ない。 春美が、しょっちゅう「シュナーナ?(これなに?)」とか「イチギグ(これ見て)」と言っていたので、 私がまねをしていると、佐紀子さんに「それ、赤ちゃん言葉だから、 大人が使うとおかしいかも」と笑われた。


美雪・ダオラナ(5才)。
日本のおばあちゃんからもらったお気に入りの白いコートと、
羊のポシェットを持ってお散歩に出発。
帰りには白いコートが泥だらけになっていた。

散歩していると、グリーンランド・ハスキーの子犬を見つけた。 春美が雪の中に入っていって追いかけだした。逃げ回る子犬をキャアキャア追いかけて、 ついに捕まえて、得意げに抱き上げた。小さな身体で力いっぱい動き回って、 欲しいものを追いかけて、まるで生命力の固まりみたいだ。


子犬を見つけたとたん、春美が走り出した!


子犬とじゃれ合う美雪と春美。二人の元気さに子犬もびっくり。


とうとう捕まえて、ご機嫌の春美。

グリーンランド・ハスキーには、東グリーンランドに来てはじめて出会うことができた。 今までいた南グリーンランドやヌークは、グリーンランド・ハスキーを飼うことを禁じられた地域だからだ。 グリーンランド・ハスキーの血統(けっとう)を守るため、北極圏以南では、 グリーンランド・ハスキーを飼うことが法律で禁じられているし、北極圏と東グリーンランドでは、 グリーンランド・ハスキー以外の犬を飼うことは禁じられている。

坂を上る途中の道で、地面に線を引いて、陣取りゲームをして遊んでいる子供たちに出会った。 何年ぶりに見た光景だろう。今でも、日本の子供たちもこんな遊びをしているのだろうか。


地面に線をかいて、陣取り合戦で遊ぶ子供たち。


ケンケンで進む。

私が子供の頃よくやったのは、「Sカン」と「うずまき」だった。 「Sカン」は2チームに別れてお互いの宝物を奪い合うゲームで、ケンケンで動くのがルールで、 両足をついたら負け。「うずまき」は地面に大きなうずまきを書き、うずまきの中心と、 外側からそれぞれのチームが同時にスタートし、出会ったところでじゃんけんをして、 勝った方はそのまま進むことができ、 負けた方はすぐ次の人が出発してまた出会ったところでじゃんけんをしていき、 早く相手のスタート地点についたチームが勝ち、というゲームだった。

こういう遊びは大人に教わったわけではなく、 ちょっと年上の友達と遊びながら自然と覚えていったような気がする。


赤ちゃんもサングラス。乳母車にのって、貫禄たっぷり。

タシーラクは急な勾配(こうばい)の多い坂の町だ。同時に岩も多く、 岩登りをして遊ぶ男の子たちにも出会った。 毎年7月には、アークティック・チーム・チャレンジというアウトドアの競技大会も開かれ、 世界中から挑戦者が集まってくるという。山、スキー、トレッキングなどを楽しむには、 絶好の自然がそろっている。


岩登りをするやんちゃな男の子たち。


屋根の上の子供たち。景色を二人占め。

ふと空を見上げると、屋根の上にいる子供たちを見つけた。おしゃべりをしているのか、 ただ景色を見ているのか、なんだかうらやましくなるような、時間の過ごし方だな、と思った。

    


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