2004年5月8日
天気:晴れ
気温:-13.6℃(6:30am)
風向:南東
風速:6m/s
気圧:811hPa

今日もいい風が吹いている。8平方メートルのスキーセールを使い、順調に進む。 昼前に、後ろにいた大場さんが大声で、「ストップ、ストップ」と言う。何かトラブルが発生したのかと思い振り向くと、右の方を指差している。 何だと思い、右の方を向くと300mほど離れたところに何か木のようなものが立っている。 二人ともスキーセーリングをいったん中止し、300mほど歩いて近づいていった。


氷床に突如現れた人工物。何ともいえぬ親近感を感じた。

私は途中から何かすぐに分かった。観測塔だ。 電柱より一回りほど小さい一本5mほどの鉄柱に、木の枝の様に何本かの鉄のパイプが伸びている。 そのパイプの先に観測機材が付いている。 私が見た感じでは、風速と風力を計る装置、雪面の高さを測る装置、気温、湿度、気圧を測る装置、 太陽の光の強さを測る装置が付いているようだった。


観測塔の前で記念撮影。

これらの観測データを一番上についているアンテナで電波を使い、どこかの基地に送っているのだろう。 電源はソーラー・パネル(我々が使っている物に非常に似ていた)と風力発電でまかなっているようだ。 ソーラー・パネルだけでは、冬になり、極夜(きょくや)になると風力発電するしかないからだろう。

それにしても内陸氷床で人工物を見るのは初めてだったので、とてもうれしかった。 少しでも西に流れてしまっていたら、会えなかったのだ。 しばらく写真やビデオなどを撮り、色々と観察した後、名残惜しいがさよならすることにした。 ここでは大場さんと二人だけ。今まで何かに出くわしたのは小鳥とこの観測塔だけである。 次に何かに会えるのはいつだろう・・・。

    


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