2004年6月6日

いよいよピックアップ!

朝7時起床。まだいつ飛行機が飛ぶか分からない。昨日ベース・キャンプと色々やりとりをし、とにかく早くピックアップしてくれと頼んだ。 ゴールしてから今日で6日目、何もやることがなく待つのは辛い。毎日、今日は飛行機会社の都合が悪いとか、 カーナークに霧がかかっていて飛べない、明日からまた天気が崩れるみたいだと悪いニュースしか入ってこないため、余計に気が滅入るのだ。 また、遠くに出歩くこともできない。クレバスに落ちる危険、シロクマに会う危険性があるからだ。 毎日、朝夕に1時間ほど近くをブラブラ歩く以外はほとんどテントの中で寝ていた。


待ちに待ったチャーター機が到着し、喜びの長谷。

昨日まで霧がひどく飛べなかったが、今日は霧が少し晴れ視界が良くなってきているらしい。ケンボレック・エアーに連絡を取り、 今日飛ぶことになった。やった。ケンボレック・エアーは、まずカナダのレゾリュート・ベイからカーナークまで3時間かけてやってくる。 その後カーナークで給油し(1時間ぐらいかかる)、カーナークから我々のいる氷床まで約2時間半かけやってくるのだ。 つまりレゾリュート・ベイを出発して我々のところに来るまで6時間半ほどかかるのだ。いつ天候が崩れるか分からないので油断はできない。 また、グリーンランドでは、土日どちらかは空港を閉めなければいけないらしい。 昨日も霧がかかり天気が悪かったが、アメリカのヘリコプターがカーナークの空港に着陸したため、今日は特別に空港を開けてもらった。


ツイン・オッター機の前でガッツポーズして記念撮影。

荷物の整理やテントをたたみ、ピックアップの準備をする。6日間同じ場所で寝ていたため、我々が寝ていた場所の雪がとけ、 その後がくっきりと残っていた。19時過ぎに我々のいる地点までやってきた。飛行機が見えた時は本当に嬉しくてたまらなかった。 上空をしばらく旋回した後、手作りの滑走路に降りてきた。パイロットや典ちゃんと簡単に話をし、ソリや荷物を積み込み、 約2時間かけカーナークの空港に到着した。内陸氷床を飛行機の中から見ながら、改めてよくやったなと思い、 また本当にありがとうございましたと手を合わせた。


離陸後、ツイン・オッターの中で。

飛行機から降り、久しぶりに土を踏んだ。何かとても不思議な感じ、フワフワ宙に浮いたような感覚だった。 落ちつかない。しばらくするとようやく落ち着いた。土を見て初めて安心した。やっと文明社会に降りてきたのだ。 カナックの空港には大島さんの娘さん、トクさんが向かえに来てくれていた。荷物を積み込み、車に乗ってホテルまで行き、 久しぶりに色々な物を食べた。そしてシャワーを浴び、垢(あか)を落とし、ベットで寝た。 しかし、久しぶりのベット、あまり落ち着かず、ゆっくり寝られなかった。


カーナークの空港に降り立つ長谷。


64日ぶりに土をかみしめ、喜びの大場・長谷。

    


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